【呼吸にまつわる資格】医療スタッフが所持している認定資格について説明します

日 常

こんにちは。

今回は医療職が持つ様々な認定資格についてお話します。

担当スタッフの名刺やHP上の自己紹介をご覧になったことはありますか?

そこには、いわゆる「理学療法士」みたいな国家資格とは別に様々な「資格」っぽい名称があるのをご存知でしょうか。

私のプロフィールで言うと「呼吸器認定理学療法士」「3学会呼吸療法認定士」などがそれに当たります。

これらを認定資格と言います。なんとなくイメージはつくと思いますが、結局どんなものなの?と言うところをお話していこうと思います。

あくまで私が所持しているものを中心にお話しますが、他のものについても少しずつ触れていきますね!

余談ですが、こういったところを見るとセラピストの得意としている分野がわかりやすいと思います。

情報の板挟みに悩んでいる方はこちらもチェック!

【結局なにが大事?】様々な情報の板挟みにならないために

スポンサーリンク

認定資格とは

認定資格とは団体や協会などが独自に認めた資格です。

広く言えば民間資格の一種と言うことになります。

この認定資格が持つ効果は本当にピンキリで、何の信用も置けない用途不明なモノもあれば信用の証として使えるモノもあります。

広い意味で民間資格を例に出すと”整体師”や”TOEIC”なんかもこれに当たります。

国家資格はその名の通り国が認めた資格なので、その資格がないと業務が行えなかったり、保険点数が算定できなかったりします。

医療職に限った話ですが特定の認定資格を取得することで行える業務(院内の取り組み)や保険点数が多く取れたりするなど利点もあります。

ただし、こう言った例外を除いてほとんどの場合は業務上で他のスタッフと行えることは大差ありません。

『え?それじゃあんまり意味のない資格なの?』なんて思えてしまいますよね。

私個人としての感覚ですが、これら認定取得の理由は大まかに

・自己研鑽として、より深い知識を勉強したい

・仕事の幅を広げたい

・キャリアアップ

・自分の得意分野を客観的に伝えやすい

といったものが挙げられます。

残念ながらPTの業界ではこれらの資格があってもほとんど給料に変動はありませんw

医師や看護師は優遇されるケースがありますけど、リハビリ職ではあまり聞いた事がないですね。

(あっても微々たるもの)

なので、私の場合は自分が好きで、尚且つ子供たちにとっても大切な分野であることから呼吸の勉強を続けています。

それでは私がプロフィールで公表しているものについて、その資格がどういったものなのかお話していきます。

認定理学療法士

認定理学療法士とは

特定分野において、より安全で質の高い理学療法を提供できることを目的とした日本理学療法士協会による認定資格です。

一定の条件をクリアすることで受験資格を得る事ができ、指定した分野(私なら”呼吸”)における10症例分の患者データをレポートでまとめ提出します。それが認められると専門的な筆記試験が行われます。

参考:公益社団法人日本理学療法士協会

レポートの内容(データの考察や理学療法内容の組み立てなど)と筆記試験共に合格ラインへ達する事で認定理学療法士として認められます。

(※認定理学療法士の上位資格として”専門理学療法士”というのもありますが、明確な取得メリットがないため取得率はあまり高くないのが現状です。)

しつこく言いますが、現状でこれらの資格があるからと言って業務範囲は未取得者と大差ないですし給与もほとんど変動しません。

あくまでも”特定分野に精通している”ということを示しています。

一般の方からすると担当者の信用材料にしていただけると思います。

三学会呼吸療法認定士

3学会合同呼吸療法認定士というのは、日本胸部外科学会日本呼吸器学会日本麻酔科学会(それぞれ法人名を省略)により認定される資格です。

簡単な説明は下記の通りです。

「3学会合同呼吸療法認定士」認定制度は、臨床工学技士、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士の中で、それぞれの職種において呼吸療法を習熟し、呼吸管理を行う医療チームの構成要員を養成し、かつそのレベルの向上を図ることなどを目的としています。

引用元:公益財団法人 医療機器センター

要するに、職種の垣根なく呼吸療法に精通したスタッフを養成しましょうということですね。

前述のように多職種を対象とした認定です。もちろん、勉強する範囲は各々の職域を越えていきます(当然ですね)

リハビリの内容だけでなく、人工呼吸器の設定や管理、薬剤、救命処置、呼吸にまつわる解剖・生理学などなど。

この認定をとる際に面白かったのは、「他の職種はこんなことまで考えているのか!」という新しい視点の発見でした。

PTの勉強だけではわからないこと、わかったからこそPTに活かせる部分もあったりと多くの発見ができたのをよく覚えています。

勘違いしないで欲しいところ

前述のような認定については、

「あ、この人こんなことが得意なんだ」みたいに参考の一つとしてください。

結局はその人の能力や仕事に対する向き合い方だと思います。

認定の有無だけで全てを判断できるわけではないということですね。

認定を持っていなくても個人でむちゃくちゃ勉強している人だってたくさんいます。

個人的には

認定取得 = ”一定の勉強を行った証”程度に考えています。

そして、仕事を楽しむために勉強の継続は必須ということ。

認定は一つの客観的成果です。この上に自ら自己研鑽を忘れないことが大切だと思います。

新人PTの方へ

新人の方はこういった認定を取得するか迷っていませんか?

冒頭に書いたように、給料が上がるわけでもないし実施可能な業務が増えるケースも稀です。

「何のためにとるんだぁーーー」って悩む方も多いのではないでしょうか。(私もおんなじでしたw)

ただ、10年以上仕事をしている立場で言えば、可能な範囲で取得することをオススメします。

なぜなら、

目的(ここでは認定取得)がないと勉強が続かなかったり、自分の好きなことだけ勉強しがちになるからです。(視野が狭くなる)

人間、ある程度ゴールが見えた方が勉強のモチベーションも維持しやすいのではないでしょうか。

一つの分野に対しきちんとロードマップが示され体系的に学習をすると現場(患者さん)にも活かしやすいはずです。

また、転職時のアピールポイントになります。

いくら知識があっても成果がなければ客観的には伝わらないですよね。

専門職だと転職は当たり前のように考えるでしょうし、これからはキャリアアップとして転職をしていく時代だと思います。

少しでも自分の武器を増やすことは大切なことではないでしょうか。

※注意

ほとんどの認定は数年毎に更新が必要になります。

つまり更新料が必要になるので闇雲に認定取得するのは辞めときましょう。出費がきつくなる場合があります。

さいごに

最後まで読んでいただきありがとうございます!

患者さんや利用者の方目線でいえば、こういった認定を知ることで担当者の得意分野がわかります。

ぜひ確認してみてはいかがでしょうか。

訪問や放課後デイサービスをはじめ、リハビリを受ける場が増えている昨今、既に”セラピストを選ぶ時代”が到来していると思います。

みなさんの参考になっていただけたら幸いです。

Ease Upでは「呼吸」にまつわるオンラインセミナーも開催しています。

『オンラインセミナーについて』

ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください!

日 常
スポンサーリンク
シェアする
まさをフォローする
HIKIDASH -医療や福祉のコトBlog –