こんにちは! Ease Upのまさです。
今回は姿勢についてです。
よく排痰のために、「同じ姿勢ばかりはよくない」「寝てばっかりはよくない」なんて言われませんか?
その理由がわかると、より良い姿勢を作るきっかけになるかと思います。
仰向けによる問題
最近では手術をしてもなるべくベッドで寝ている時間を少なくします。
この目的の1つは、呼吸器合併症(肺炎など)を減らすことです。つまり、日常的に仰向けでいることは呼吸にとって不利な状態になるのです。
その理由は以下の2点
- 内臓が呼吸のジャマをする
- 床が胸の動きを妨げる
1. 内臓が呼吸のジャマをする
仰向けのとき、お腹の中はこうなっています。
お腹の中(仰向け)
内臓が重力の影響を受け、肺や横隔膜を押し上げます。
そのため、呼吸の際に肺の動きをジャマするのです。
2. 床が胸の動きを妨げる
仰向けに寝る = 背中が床に押しつけられる
つまり、胸の動きが押さえられてしまい、息を吸った時に上手く胸が膨らまなくなります。
当然のことながら、体の中も重力の影響を受けてしまいます。これにより肺自体の重みで、肺の下半分は潰れ気味になってしまうのです。
以上のことから、仰向けでは上手に肺全体が広がらなくなります。
体を起こすと肺はどうなる?
前述したように、体の中も重力の影響を受けます。
体を起こすことで、肺を圧迫していた内臓も下に降り肺の下にゆとりができます。
また、背中の圧迫もなくなるため胸も膨らみやすくなります。
まとめ
仰向けより、体を起こした方が排痰には有利なイメージはできたでしょうか。体を起こすことで胸(ろっ骨)、肺ともに拡がりやすくなります。
もちろん循環器(心臓の状態:血圧など)の問題によって寝ている方を優先することもあります。
ただ、そういった問題がクリアできていれば、排痰のためには体を起こした方が良いことになります。
痰の出しづらい子で日中に寝ている時間が長い場合は、ぜひ体を起こす時間を作ってみてください。
痰が出るメカニズムについては以前の記事「どうして痰 (たん)が出しづらくなるの? 簡単解説」をご覧ください。
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