“悪い姿勢はよくない”
と言うのはもはや周知の事と思います。
一般的には肩こりや頭痛の原因であったり、運動能力の低下がイメージされやすいのではないでしょうか。
実は他にも多方面で悪影響があります。
過去にも呼吸の浅さが及ぼす悪影響についてはブログでも紹介してきました。
今回はその他、あまり知られていない部分についてお話していきます。
デスクワークや子育て、妊娠だけでなくスマホの操作や単純な運動不足と現代では良い姿勢の人の方が珍しくも感じます。
ぜひ普段の生活から注意して健康な体を作っていきましょう。
悪い姿勢とは
いわゆる“猫背”が気になることはありませんか?
最近では“スマホっ首”なんて言われ方もしますね。頭部(頭頸部)が前にヌッと伸び、背中が丸まるアレです。
日本人が1日に座っている時間は7時間という報告(調査により諸説あり)もあり、ついつい姿勢が崩れやすい環境が整っています。
胸は縮こまり前傾し、お腹が潰れた格好はまさしく“悪い姿勢”と呼べるでしょう。
呼吸に与える影響
呼吸をするには肋骨(ろっこつ)が正常に動き、横隔膜(お腹にある肺を拡げる筋肉)が働く必要がありますが“悪い姿勢”ではこの両方がジャマされてしまいます。
肋骨が形成している胸郭は潰れ、そこに付着する横隔膜も働きが低下してしまいます。
成人における前屈み姿勢では肺活量が30%も低下するという報告もあるので姿勢の大切さを感じますね。
頭と首(頭頸部)の位置が修正されることで姿勢が改善し、横隔膜の働きが改善されることも示されています。
呼吸が浅いと感じたらまずは姿勢を整えることから始めてみましょう。
精神面への悪影響/犯罪にも遭いやすくなる?
呼吸が浅くなると自律神経の働きも阻害されてしまいます。
交感神経が優位となり、身体は緊張状態となり睡眠の質も悪化させてしまうので侮れません。
自律神経の働きが低下することで精神的な不安定状態を作り出してしまいます。
また、“悪い姿勢”では自然と視線が下へ向きやすくなります。
視線が下がると気分も低下し精神面への悪影響が示唆されるという研究報告もあります。
Chuck Hustmyreらによると、“悪い姿勢“の人は犯罪被害者になる確率が高いと報告されています。
彼らの研究によると、犯罪者はターゲットを年齢や性別、人種に基づいて選択しているわけではありませんでした。
ターゲットにされた対象では、周囲と比較し逸脱した動作が認められたそうです。(運動能力の低さや自信の無さを潜在的に読み取っている)
普段の生活から気をつけたいこと
様々な媒体で対策が述べられています。
例えば、
・長時間の動画視聴はタブレットやデスクトップ
・ワイヤレスイヤホンを使用する
・ディスプレイの高さを上げる
・台所作業ではシンクなどにもたれかからない
・子育て中は抱っこ姿勢を窓などでチェック
個人的には上記3つの環境を工夫することから始めていただきたいと考えています。
姿勢についてはいきなり完璧にしようとしてもなかなか難しいところもあります。
私も気を抜くとお見せできない姿勢でPC作業をしたりします。
なので、“気がついた時に姿勢を正す”ようにしましょう。
初めは意識しないと忘れがちですが、2ヶ月と続ければ癖のように自ら姿勢を正すようになります。
急に全てを正すと息切れしてしまいますからね。
さて、今回は姿勢について呼吸以外にも触れてきました。
たかが呼吸と侮るなかれ、その恩恵は多岐に渡ります。
ぜひ今日から姿勢と呼吸について気をつけて生活をしてみましょう。