呼吸のリハビリって何するの? 知っておいて欲しい医療的ケア児と理学療法(PT)

HIKIDASHIブログ表紙 リハビリ

こんにちは。 Ease Upまさ です。

ご自宅で医療ケアを行う親御さんや、医療的ケア児に携わる職員の方々に向けてお役立ち情報を発信しています。

「呼吸とリハビリ」って聞いても、なかなか想像できない方も多いですよね。

普段の生活の中で「息が苦しそうだな」「痰がゴロゴロしてるのにあまり出せないな」「よく肺炎になってしまうけど何とかならないのかな」なんて思う場面はないでしょうか??

呼吸のリハビリ、つまり呼吸理学療法というのはこれらの想いに応えられる分野です。

今回は、そんな呼吸のリハビリについて簡単にお話したいと思います。

医療従事者ではないからといって諦める必要はありません。出来ることは山ほどあります。私はむしろ、そこが大切だと考えます。

なぜなら、日常生活では医療者よりも皆様の方が何倍も子供たちと時間を共有しているのですから。

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呼吸のリハビリによる効果

主に

・肺に空気がたくさん入るようになる

・痰 (たん) が出しやすくなる

・胸部 (胸郭) が固くなるのを予防できる

具体的な方法

①運動療法

運動によって手足や体幹の動きを促すことで、

・咳(せき)に必要な腹筋の働きを促す

・胸の柔軟性を維持、または改善を図る

・肺に空気が入りやすい姿勢をつくる など

を目標に行います。
もちろん、その子に合わせた動作練習も合わせて行います。

②胸郭の関節可動域練習

介助者が自らの手で胸(ろっ骨)を動かし、深い呼吸を促します。

深く呼吸をすることで胸の柔軟性維持・改善や排痰(痰を出すこと)に効果があります。

③咳(せき)、呼吸法の練習

下部胸郭〜下腹部を圧迫し、強い咳を促します。

咳がコントロールできる場合はタイミングや呼吸法の練習、呼吸に関わる筋肉のトレーニングも合わせて行います。

④家族指導

ご家庭で行える呼吸介助方法や姿勢(ポジショニング)の作り方をお伝えします。

お家でできる呼吸筋マッサージについては、

「呼吸を楽にする方法 ① ~筋肉~」をご覧ください。

どんな子が対象となるか

大雑把に言ってしまえば、呼吸器に問題があったり将来的に問題が生じる可能性の高い子すべてが対象です。

【具体例】

痰が多い、痰を上手に出せない、呼吸が浅い(深く息ができない)、力んで息をするため筋肉が強張っている、側湾症

また将来的に筋肉の過緊張や左右差により背骨の変形が予想される

など

まとめ

呼吸理学療法について簡単な解説をさせていただきました。

呼吸のリハビリってあまりイメージできないですよね。

そんな方の参考になっていただければ幸いです。

呼吸ケアは医療従事者だけでは成り立ちません。

関わる人が、日常の生活から気を配ることでより良いものになるのだと思います😊

また、呼吸理学療法といっても「呼吸」だけを見ているわけではありません
その子に合わせた動作も合わせてリハビリしていきます。(ここ結構な割合で誤解されてます)

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